写真の縄文土器は私がアースディ大崎(6月5日開催予定)の縄文土器ワークショップで金成の大木先生のご指導のもとで制作した初めてのものです。色は粘土の茶色から焼いた後はやや白っぽくなります。
右の写真の遮光器土偶は購入品ですが、色が黒いですね。これは、焼いた後に煙で燻す工程を追加したものです。
尚、野焼き風景などは5月16日投稿の 『 縄文土器の制作 粘土での形を作る 磨く 野焼きは本日体験!』を合わせてごらんくださいね!
作り方は、ネットで検索すると、福島県立博物館 学芸課 さんのもの が分かりやすいのでご紹介します。(ただし、私の使用した粘土は市販品のものでした。)
土器は、とても便利な容器です。
皮や植物などで作られた容器とはちがって、火にかけても燃えたりくずれたりしません。
材料の粘土は思いのままのかたちをつくることができ、それを一度火で焼くとかたくなり、そのままのかたちを保ちます。
縄文時代、土器を発明することによって、それ以前とは、食べ物の調理方法、あるいは蓄えておく貯蔵の仕方など、人びとの食生活は大きく変わりました。縄文土器のつくり方は、まだわからないこともたくさんありますが、これまでの研究をもとに、そのつくり方を見てゆきましょう。
|
【 ページの先頭へ↑ 】
(1) まずは粘土の採集 |
土器をつくるのに大切なのはよい粘土を見つけることです。どんな粘土でもよいというわけではありません。縄文人は、土器つくりに適した粘土の採れる場所をちゃんと知っていたことがわかります。 |
(2)しっかり練る |
粘土と砂を混ぜてよく練ると、粘土の中の空気が押し出されて焼いた時に割れにくくなります。
|
(3) 粘土をねかせる |
砂と混ぜてしっかりと練った粘土は、日陰や気温の低い場所に置きます。こうすると土全体にねばりがでて、土器がつくりやすくなります。 |
(4)底をつくる |
まず、粘土でおせんべのような丸いかたちをつくります。これが土器の底になります。
|
(5) 粘土のひもをつくる |
粘土のかたまりから同じ太さのひもを何本かつくります。同じ太さにならないと、土器の厚さがばらばらになって、こわれたり、割れやすくなります。
|
(6) つみ上げ |
粘土のひもを一本ずつていねいにつみ上げる。そしてつみ上げた粘土のひもを指や貝がらをつかってはなれないようにつけていきます。しっかりつけないと、ヒビがはいってしまいます。
|
(7) 文様をつける |
細い棒で文様を書いたり、縄を転がして縄文をつけます。そのとき内側に手を当てて、しっかり跡がつくようにすると、土器の表面がしまって割れを防ぎます。 文様のつけ方は下に↓ |
(8) 表面をみがく |
文様をつけた土器が乾いてきたら、今度は貝殻や丸い小石を使って文様のない部分がつるつるになるように磨きます。
|
(9) 内側もみがく |
内側も同じように磨きます。たいへんな作業ですが、これをしないと、できあがって水を入れたとき、水がしみこんでしまいます。 |
(10) 土器を焼く |
半月から一ヶ月ほど土器を乾燥させます。いよいよ土器焼きです。土器が真っ赤になったらOK。あとは、土器がゆっくり冷えるように周りに灰をかぶせて待つだけ。
|
(11) 縄文土器の完成 |
冷めた灰の山を掘り出してみると、縄文土器の登場!これで、縄文土器の完成です。できあがった縄文土器で、今度は縄文料理にチャレンジ!!
|
【 ページの先頭へ↑ 】
縄文土器を飾る文様は、驚くほど変化にとんだ文様を作りだす縄をはじめとし、貝がら・魚の骨・植物の茎など、じつにさまざまなものが利用されています。そのいくつかを紹介します。
よったヒモをころがしてつけた文様
|
ヒモを棒にまきつけころがしてつけた文様
|
|
|
|