この青い煙を見よ! これがドラム缶竹炭作りの醍醐味 おまけに竹酢液もね 万歳 あぶくま NPO!

 

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NPO法人あぶくまの里山を守る会が主催するワークショップに昨日参加させていただいた。内容は竹炭焼き&井戸堀り&栗拾いです。私の目指していたものは竹炭焼きの体験、これには筆甫地区の目黒忠七さんが講師においでになっており、既に私のお師匠さんになっちゃった?。

以下が素人の私が把握したと思われるドラム缶竹炭作り(ネット情報を参考にした推測値を含む)・・・・ドラム缶等の製作は除く。
①焚き付け
②ドラム缶内部の温度が75~85℃前後で上昇(約30分くらい)炭窯から出る最初の段階の白い煙はほとんどが水蒸気。ここで、大切なのは酸素の供給量調整なのである。竹を燃やしてしまうと灰になってしまうので、窯の中で空気を断った状態でいわ ゆる蒸し焼きにし、水分などが取り除かれる炭素化状態にする。火ではなく熱で燃焼させ作るのが炭なのだ。
③ドラム缶内部の温度が75~85℃前後で安定(約6時間くらい)(水蒸気の白い煙から黄色い煙いわゆる師匠の言う辛い味になってから)この時の煙突途中の切り口から垂れる滴は竹酢液。2台で4リットル程度だったかな。
④青い煙(これが写真右側の窯の煙、左はまだ黄色)、つまり炭化がほぼ完了まじか。これは窯内200弱~300弱℃、煙突の出口付近は450~500℃。この間の竹酢液はタール分を多量に含むため、捨てる。
⑤煙が殆どでなくなったら窒息させるため煙突を外し土でドラム缶全体を覆う。窒息させる直前の温度は炉内400~500℃、煙突の出口付近は600~700℃。窒息直後の窯内最高温度は約1,000℃か?。
⑥10時間後(炉内75℃以下)になったら、炭の取り出し完成。

ここで、面白いのが、朝9時半(ワークショップ開始は10時)に左側の窯に師匠が完成、多分3時ころを狙って焚き付けしてくれていたそうである。しかし、最初に青い煙がでたのは10時半位に焚き付けた右側の窯の16時位であった。話を聞くと、常には土窯で行っているそうですが、初めてのドラム缶竹炭作り。酸素の供給量調整は入り口からの酸素取り口も大切なのだが、今回の左側の窯は出口垂直部分に切り口を設け、排気量をコントロールする切込みが深かったため、空気排出量を少なくし過ぎたことによる影響が大で、結果として酸素供給量が少なすぎた。

そうそう、竹酢液が取れる原理(煙の正体)は、炭材の竹が熱分解するときに発生するガス成分と水蒸気である。写真の煙突を通る際に冷やされ、水蒸気の微粒子が水滴になり、液状になる。この液が竹酢液である。
採取した液体を容器に入れておき、時間が経つと、酸性の液と油に溶ける液に分かれ、さらに油に溶ける液体は軽くて表層に浮くものと重くて容器の下に沈むものに分かれる。この中間層の水に溶ける透明感のある液体を粗竹酢液と呼び、この粗液を精製して、タール分などの物質を取り除くと良質な竹酢液となる。(主成分の酢酸の他にアルコール類・ポリフェノール類・アルデヒド類など、200種類以上の有機物質が含まれている。)師匠の話では、1年以上静置した後、三層に分離した品質のよい竹酢液を使うとよいとのこと。

肝心の炭も、作られる温度によって用途がかなり違ってくるという。
今回、ドラム缶以外に、ステンレスのすり鉢状のものを使った野焼きでの竹炭作りも同時に行っていたが、そのものの温度は150℃と聞いたが、これは、畑とか山とかの土壌改良改良に使うと理事長の大槻さんはおっしゃていた。又、師匠曰く、中温のものは通常の脱臭効果が狙え、高温(高級なものは)のものはミネラル分や化学物質等の不純物の吸着にむいているそうな。一方、ネット情報をみると、炭の高級品を見分けたい、小うるさい方には、低温(約400~600度)、中温(約650~750度)、高温(約800~1000度)品は、電気抵抗が違うそうで、テスターを持参し、1~100Ω(1cm間隔で)以下の高温品(高級品)のものを探されたら、いかが?

我が地域でも、竹炭作りの環境は整っていると思う。竹林事業の一環で竹炭作りにも是非、チャレンジしていきたいと思う。

話は全然違うのですが、今回不思議な事が分かったのです。参加者は全員で確か21名。全員が地方税を納めていない特殊な人々であったのです。そう、煙草を吸う方がお一人もいらっしゃらなかったのです。みんなそれに気づいてびっくり。師匠曰くこの炭焼きの煙は非常に体に良いのだとか?参加者全員煙を嗅ぎまくっていました。やはり、人間は何らかの煙を吸わないと生きていけないのだと気づいた瞬間でした。