地水火風空を見事に捉え 大地の再生にチャレンジ! 丸森ファイット!

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2016.10.28と29の1泊2日で【大地の再生講座 〜結の杜づくり〜 in 宮城県丸森町】前回の竹炭作りで2回連続での参加をさせていただきました。
講師は、「森の園芸」矢野智徳先生、空気と水を通せば大地は蘇るというのです。地水火風空を見事に捉えた様な、4つの環境分類と八つの環境ファクター理論を里山再生に適応させる、”百閒は一行にしかず”の体験学習を伴う講座でした。

里山全体の薮化した中には空気が通っていない。先ずは”けもの道”がほしい。この里山全体に空気を行きわたらせ、この空気が更に水を運ぶという。次には、ぬかるんだ道路の両脇は炭を敷き空気と水が通るパイプを敷き、植物が繁茂するよう、木や竹で包み、杉っ葉や笹葉等を上にうまく配置し、土を戻す。これを盆地状の駐車場等の一面に幾筋かの空気と水の循環が起こる様、結いの改善作業をおこなった。するとどうだろう、さわやかな風が頬を撫でてくるではないか?皆一様にその変化に驚かされた。

ここで重要なのが、有機ガスの停滞を防ぐ方法、先生が一番苦慮された、先生が考案された、前回竹炭作りで作っておいた炭が有機ガスは有機物で制する”炭”であったのだ。実はこの”火”縄文時代の竪穴式住居の研究で別途、先生がお話されているのです。火は竪穴の室内を対流させおり、虫やカビも防ぎ、暖もとれる。人が他の動物と決定的な違いを起こした技なる”火”。この火を更に使いこなした、応用技術で出来上がったとも言うべき、竹炭を有機ガスの停滞を防ぐ方法に繋げてくださったのである。この縄文時代の竪穴式住居については更に興味があるのだが、次の機会に譲ることにしましょう。

最後の改善作業はドーム状のてっぺんの竹林迄の散策道であるが、時間の関係上、東斜側散策道の泥化した草の生えない道上斜面上の空気と水が通らない、倒木の危険が起こらない様、4~5m間隔で伐採した木を利用し、枕木状に泥が流れ落ちない様、草が生えてくるような施策を行った。この泥が日本全体で起こっている。屋久島のように土がないところでは一切泥は生じない。昔の日本は泥が流れているうちに自然に浄化され清流な川が出来上がっていた。

それにしても、全国で起きている、台風等で起きている土砂災害、これも、コンクリートで空気、水が動かなくなっている影響なのだそうである。土の中の空気が動くには大気が土の中の空気を動かさなければならない。しかし、世界一のコンクリート化率を誇る日本はこの強固なコンクリートにより、水のはけ口を失い、液状化、上部の土石流を引き起こしているのだそうだ。しかも、これを大量の豪雨のせいにしている。大島の災害は更に橋が流木で詰まった事による、2次、3次災害に至ったというのである。

今回の講座を通し、身近には畑の無農薬化、竹林の整備、里山の改善に、そして土砂災害の予防保全にと、小さな一歩をみんなで進めていきたい。ゆっくり急いで!